
HOME > 作品紹介 > Development > 緑青色が映えるツインヴォールトの象徴的な屋根

| 381.05 m² | |
| 447.51m² [1F] 161.59 m² [2F] 142.96 m² [3F] 142.96 m² |
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| 2003年12月 |

◆ コンセプト
静岡駅東側JR東海道線と南幹線(通称カネボウ通り)に挟まれ、都心近郊に建てられた控えめなスケールのオーナー住宅兼賃貸マンションである。
元来住宅と倉庫が混在するこのエリアも、居住中心にシフトしつつある。
ただ、周辺の住宅は木造平家あるいは2階建といった規模である事も念頭に入れて3階建とし、高さも日影規制を受けない10m以下の6住戸からなる計画とした。
構造は短辺方向25cm厚の頑強な壁式鉄筋コンクリート造とし、杭も無振動・無騒音の鋼管杭を打設している。
クライアントは永年この地に住まい、この地に愛着を感じている。
ゆえに、周辺環境も配慮したかたちでの新生活を望み、それに則ったかたちでのプランニングが進められた。
各フロア2戸ずつとし、中央を屋内階段でつないだこの建物は「キャトルパレス」と名づけられ、敷地特性とオーナー住宅の要望を含めたうえで雁行したヴォリュームと、軽快さをもって空に浮かぶヴォールト屋根がたいへん印象的なものとなっている。


外部仕上げは、全面シックな色合いのタイルとツイン・ヴォールト屋根がたいへん印象的であり、建物全体のおごそかなイメージを醸し出している。
この形態に関しては、クライアントが頭に描くイメージを何度となく会話の中で拾いだしつつ、図面化して相互確認していったものである。
実物見本も何種類も入手し、確認のためのプレゼンテーションも何度となくおこなった。
そうして浮かび上がってきたカラーが、オールド・テラコッタ色のタイル壁と緑青色のカラーステンレス屋根である。風合いがあり、かつ、飽きのこない材料として選ばれたこれら外装材は、もちろん耐久性も十分に吟味されたものである。
オーナーの描く夢に対し、イメージをいかに近づけるか...
これが建築の「プロフェッショナルに課せられた仕事のひとつ」である。
そのために、何回ものヒアリングを重ね、何度も図面やスケッチを書き、プレゼンテーションを行う。そこには妥協という言葉はなく、お互いが美しいと認識できるものの結晶でなければならない。
また、オーナーが住む部分への回答とともに、まだ顔も見た事のない住まい手に対しても同じく回答を用意してあげなければいけない。そこにおける統一感を根底に持ちつつ、この建物は、控えめながらもささやかなる存在感を見る者に示してゆくことだろう。

