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作品紹介

Reform ~生まれ変わる「喜びの空間」

心から「やさしさ」を感じる住まい~肌合いを大切にした素材のコンポジション~

静岡市 KASANE-HAKO
[地上2階(屋根・手すり・床リフォーム)]
リフォーム面積 115.09 m²
竣工年月 2005年10月
家族構成 夫婦+子供(計3人)
設計者 黒田建築設計舎一級建築士事務所
さらなる安定環境の創生 REFORM01/屋根

2000年に完成した住宅「KASANE-HAKO」のリフォームである。

これは良好な空間をよりよい環境へ向上させることを目的としたもので、今回は3箇所の施工をおこなった。

まずは屋根工事である。

現況は断熱性能を持ったガルバリウム折板を使用している。
断熱・雨仕舞いなど日常生活には全く問題ないが、年に何度かやってくる大雨の際の雨音が気になる。
折板の場合、鋼板下部に空気層があり、そこが音の発生源となるのだ。

そのため、今回は既存屋根の上にさらなる断熱層と屋根を重層させ、表層側で鋼板屋根材と野地板と密着させる方式をとっている。

まず桟木をわたし、そこにスタイロフォーム(成形断熱材)が圧着された合板を設置してゆく。
その上から透湿防水シートとアスファルト・ルーフィングを敷き、周辺笠木とのおさまりを調整しながらガルバリウム鋼板を竪はぜ状に葺いた。

もちろん屋根荷重も問題ない。

「KASANE-HAKO」は外壁全面に構造用合板+筋交いを装着した剛壁を特徴としており、また、その形状の良さから重心と剛心が限りなく近接し、耐震性能の高い建物となっている。
今回の屋根荷重の増加も計画当初より想定したものだった。

光を受け入れるルーバー REFORM02/手すり

玄関ホール上部において採光を得るための工事である。

もともと吹抜上部南面には窓があり、ここから爽やかな風が通るよう腰壁をルーバー状の木製(メイプル-カエデ)の横格子となっている。
格子は厚さ30ミリ、奥行90ミリ、すきま30ミリ・・・子供たちも安心・安全の設計である。

水平方向に連なるラインは、この住宅計画のコンセプト「かさね(KASANE)」を暗示するものであり、空間に気品と落ち着きを与えるデザイン・ファクターのひとつだ。

ただ、このルーバー・・・ 季節によってその効果が大きくなり、太陽高度によってはホール床面の明るさが確保しきれない時期がある事がわかった。

そこで今回、ルーバーを一部カットし、中央に透過性面材(ポリカーボネート中空板)を入れるリフォームを行う事とした。

これは板の中央部がストローが連なったようになっている材料で、間隙は空気層である。
軽くて丈夫、しかも安全なので、最近の住宅で子供が手を触れる部分に重用されている。
また、中空板ゆえに光を乱反射させる事で中空板本体が発光する。

今回使用したのは旭ガラスの「ツインカーボ タフネス」(厚さ10ミリ)であり、もちろん水平方向にラインが通る配置とした。

これによりポリカーボネート板が設置された手すり壁は存在感を消すように なじんでいる。

サンルームからの天空光 REFORM03/ガラス床

1階リビングルーム・・・ここにも光を採りこむ。

リビング南側の上階にはサンルームがある。
今回のリフォームは この床を撤去するのだ。

まず1階から天井を切り開き、梁・根太の位置を確認しつつ照明配線を移設する。

次に2階の外部床に塗布防水を施す。
今まで半戸外として使ってきたサンルームが今回の工事で完全な内部空間になるため十分な防水性能が求められるためである。

その後サンルーム内のコンクリートをカット・・・発熱を抑えるため散水しながらの施工である。
その後1階に戻ってプラスターボードで補修をして木工事は終了である。

次に内装工事としてルナファーザー(※)を貼る。
これは天然紙を原料とした材料で、素材の持つ性質(通気性・透湿性・吸湿性)をそのまま壁紙に活かしたものである。

最後に「光を採り入れる床」として10mmの強化ガラス間に飛散防止フィルムをサンドイッチしたパネルを置いた。
大人が乗っても全く問題ない。

両サイドは「reform 2」でカットされたメイプル材を床材として再利用した。
見上げると1階の天井から空が見える・・・今までに味わった事のない空間が生まれたのである。

(※)ルナファーザーとは
ヨーロッパでは「ウッドチップペーパー」の名で知られるドイツ生まれのエコ素材。
人体に有害な物質発生もなく、環境保護先進国ドイツの「ブルーエンジェルマーク(ドイツ環境資源保護・原子力庁が制定したリサイクルと有害物質規制により環境を守ろうするもの)」を取得している。


■関連リンク
>>建築デザイナーズ ブログ「For Your House」
建築コラム「モノ・コト」より
1.KASANE-HAKO reform1
2.KASANE-HAKO reform2
3.KASANE-HAKO reform3

>>「KASANE-HAKO」について
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