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作品紹介

Tradition ~伝統を尊んだ純日本風の家

「間」のある たたずまい ~二世帯居住の作法~

静岡市 OG邸 [地上2階]
敷地面積 532.92 m²
延床面積 235.52 m²
[1F] 182.35 m²
[2F] 53.17 m²
竣工年月 2007年2月
家族構成 夫婦+息子夫婦
+子供2
広くやさしく流れる時間と空気

コンセプト
静岡市清水区、東名清水インターから少し奥まった閑静な場所にOG邸はある。

周囲は畑と住宅が混在するのどかな風景が広がっており、
こころなしか時間もゆっくりと流れるように感じられる。

施主のOGさんは6人家族・・・父、母、息子夫婦、それにお子さんが二人・・・
この三世代にわたる一家の住まい方は「半分離型二世帯住宅」である。

出入口、LDK、浴室、トイレ・・・それぞれの世帯に必要十分な設備が備えつけられている。
もちろん電気、水道も別々に敷設されている。

ただし、建築的には一体構造となっており、
全体ボリュームは父母の居宅が平屋、
息子夫婦+子供たちの居宅が二階建という構成をとっている。

廊下という「間」でつなぐ「ならびの景」

この二世帯住宅は中央にウォークインクローゼットがある。
父母が息子夫婦の家に行く際、また息子夫婦が父母のもとに行く場合、
このクローゼット経由で往来が可能であるが、
実はこのクローゼット、双方の扉に鍵が設置されている。

そう、この収納空間が「バッファーゾーン」となり、
双方の鍵が開けられる事によってはじめて通行できるのだ。

一見、面倒なしつらえのようだが、実はここに設計上の配慮がある。
将来の使用形態が想定されているのだ。

二層の棟で一家がまとまって暮らす可能性もある。
その際の「平屋棟を貸す」という選択肢がイメージされているのだ。
そして、その場合のセキュリティが考えられているのだ。

「玄関 二箇所、光熱費 別計上、温水器 二台のオール電化」という先進的な二世帯住宅の
さらに次の段階を想定した設計といえよう。

風景とともに存在すること

周囲の風景にあわせるように、壁はナチュラルなアースカラー、
屋根はガルバリウム鋼板の段葺きが採用されている。

また、南にはオープンデッキが広がる。

内部空間では明確に二分化されている二世帯も、
外部空間を共有する事によって一体になれるのだ。

また、LDKの床は無垢のフローリングが敷かれ、内部に温水式床暖房が敷設されている。
全てにやさしさがいっぱいの環境が整備されている住宅である。

おそらく市街化の波がここまで来る事は今後しばらくはなかろう。
いつまでも悠々とした時と空間が流れる環境であってほしい・・・
そんな気持ちにさせてくれるOG邸である。