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視線の誘い
~ Natural & Gray/Beige
夢と希望をセレクト

設計に費やした時間は約6か月・・・クライアント(お客様)と設計スタッフの間で繰り返された「夢」と「希望」の意見交換・・・思い入れある住宅です。「どのようなモノ・コトにフォーカスするか」・・・そのコンセプトを設定することが最初のフェーズとなりました。3人のお子様と共に暮らす5人家族の楽しくかわいくオシャレな空間づくりです。その先に見えてきたものは・・・戸建注文住宅ならではのオリジナリティあふれる印象的な建物構成でした。在宅ワーク・平屋・中庭・高い天井・・・令和の住宅に関するキーワードを踏まえながら積み上げられたデザインです。

「普通」という条件にトライ

計画地は閑静な地に新しく造成された一般的な住宅分譲地の中にあります。実は設計者にとって「普通」という前提条件が難しいのです。いろんなことができるから思いの丈を表現できるというわけではなく・・・

実現可能な希望が多方向から寄せられる・・・という感になり、その整理を設計時におこなうのです。常々、建築計画は、様々なルール・条件・希望を整理して進める総合芸術的な社会活動の一環だと考えています。敷地条件・居住者の嗜好をふまえたうえで、法規・構造・設備・コスト・工期をコントロールしてゆきます。

平屋的思考

平屋を望むご家族が増えました。これは「巣ごもり」という生活形態から生まれたニーズと推察されます。自宅作業=在宅ワークスペースを設ける=生活動線の合理化→水平移動重視という「機能動線思考」と「癒し・やすらぎ」のためのガーデンを求める=圧迫感のない建物→高さを抑えた建築計画という「おだやかな環境志向」の融合・・・この住宅も平屋の御希望からスタートしました。まとめられた配棟計画は、アプローチ棟:平屋→ 中庭を挟んで→奥に2階棟・・・外観の圧迫感を抑え、「ちょうどよい」広さと明るさのプライベート感ある中庭が用意されました。

天井の美しさをコントロール

平屋テイストを演出する中で、建物の特徴をひきだす次の展開は「天井」のデザインです。1階のリビングエリアに「折上げ天井」を用意しました。天井高さを印象づけるため間接照明を設け、ダイニングテーブル中央に建築家 伊東豊雄氏デザインのペンダントライト「MAYUHANA」を配しました。建物全体の水平性・低層性を示しながら、内部空間における「天井のメリハリ」を有することで空間の豊かさを表現する・・・夢はアルヴァ・アアルトのごとき穏やかな空気感です。

カラーリングは、ナチュラルなホワイトと木肌色とグレージュによる落ち着いたコーディネートで仕上げられています。​

【追記】アルヴァ・アアルトの住宅について

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