6月 梅雨の季節を迎える時
- 久保田建設
- 6月1日
- 読了時間: 3分

昨日、小学校・中学校・高校と同期であった友人宅を訪問しました。
昨年完成した弊社設計施工の住宅・・・1年越しの完成パーティーです。
思い起こせばスタートは4年前・・・当時、メキシコに住んでいた彼から住宅相談のメッセージが飛び込んできたのが始まりでした。「いつか静岡に戻って実家を建て替えて生活をしたい」・・・「その時はアドバイスするよ」・・・そんな会話がつながり、「庭のある生活が好きなんだよね。実家の母も庭が好き。父が集めてきた石や灯篭もあって・・・でも、そのまま使うと新しい家のイメージと違うので・・・どうしたらよいかな?」という話に。
そこで思いついたのが、庭・石のデザインのスペシャリスト 高﨑康隆氏、安部佳己氏。この2人に声をかけ、まずは静岡の実家での対面となりました。2021年末のことです。
家も庭も人それぞれの思いがこもり、今に至る・・・その事を十分知ったところから設計がスタートしました。
昨今の住宅における「ご実家の建て替え」において、建物、樹木、庭石の保全・再利活用の要望は多く、その思いは、我々設計者に「デザインのきっかけ」をもたらしてくれるありがたいものでもあります。投げてくれたボールを理想的な方向に打ち返す・・・そんなクリーンヒッター的なイメージでしょうか。
私と友人のアイデアから産み出された建物の基本プランを受けとめるべく描かれた高﨑氏の石と灯篭が溶け込むように空間に馴染んだガーデン計画・・・ここから数々の打合せを経て収斂した図面をもとに工事がスタートしました。
建物の概要がみえたところで、庭園の石組みが始まります。石のウラ・オモテ、立てる・寝かす・回す・・・ちょっとした「気づき」の連続で紡ぎ出される空間・・・それは、まさに即興芸術・・・自然石の組み上げは工業既製品とは違う感性に支えられて現出しました。
これらベースの中に配された植栽が、すべてを繋ぎます。ヤマボウシ、アジサイ、モミジといったポピュラーな樹種に加え、矮性ジャカランダ、ティーツリーを仲間に入れることで、思いがあふれるアイテムと未来をつなぐ新しい風が吹き込む・・・家と庭があってこそ「家庭」というイメージが完成します。広さ・大きさの問題ではない「心の中の庭」・・・あるといいな・・・そう思います。
こちらの住宅の建築情報 間もなく当HPにおいて掲載予定です。
しばしおまちください。
また、石組みのスペシャリスト 高﨑氏の最近の活動はコチラをご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
高﨑康隆氏
安部佳己氏作品
(久保田 正一)
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