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5月 新緑に憧れる

和室


静岡では、お茶摘みとともに訪れるゴールデンウィーク・・・昨日は、雨がやんだ後の虹を愉しむこともできました。今日は快晴。絶好の行楽日和・・・家にいてもガーデンの木々の新緑を見て心がなごみます。

 


家を建てる時、私は「小さくてもいいから庭を作りませんか?」とアドバイスすることが多いです。多くの方が「木を育てたことがないから・・・」と躊躇します。そうですよね。子供の頃から庭木に触れてこないと、つきあい方がわかりません。でも、身近なところに植物があると「わかること」があります。それは『時』の気づきです。

 


意識せずに生活している日常・・・その時間感覚は「人間中心」です。価値判断も「人間中心」。でも、自分の近くに植物があると、彼ら(植物)のライフサイクルを気にして生きるようになります。開花、芽吹き、結実、落葉・・・人間よりも大きな様相の転換があります。木々だけではなく動物たちに向き合うことも同じです。彼らを介した視線で環境に向き合う・・・視点を主体・客体の間で動かしてわかることがあります。

 


ガーデン計画において「清掃を考えると落葉樹よりも常緑樹が楽ですよね?」という質問をいただくことがあります。そこは「考え方ひとつかな」と思います。常緑樹も葉が入れ替わるもの・・・春先の今が、まさにその時です。全ての葉が落ちるわけではなく、新芽を出しながら新陳代謝を展開しています。シラカシは茶色、クスノキはオレンジ色の新葉が徐々に緑色になってゆきます。落葉樹ほどドラスティックではないかもしれませんが、その遷移は見事です。一方、落葉樹は一気に葉を落として冬を越します。ということは、その間に葉が存在しないわけで、掃除の手もかからない・・・というわけです。時間への「気づき」とは、こんなところから知るものかと思います。新茶もおいしい季節・・・緑を愉しみましょう。

 


※紫外線が強く感じられますので、外部空間では帽子と日焼け止めをお忘れなく


 

【ニュース】

弊社にて設計・施工を担当した「girouette(ジルエット)」さんが5周年を迎えました。おめでとうございます。心地よい建物・ガーデン・・・皆様に末永く愛されますように。


 




最後までお読みいただき、ありがとうございました。



(久保田 正一)




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