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視界をコントロールする:窓と庭がつなぐ「内と外」の心地よい関係

更新日:15 時間前


皆様、こんにちは。7月に入り、いよいよ夏本番の暑さがやってきましたね。体調を崩しやすい季節ですので、どうぞご自愛ください。


さて、今月は、住まいづくりにおいて私たちがとても大切にしている「内と外の関係」についてお話ししたいと思います。


日本の伝統建築には、限られた空間のなかで驚くほど豊かな広がりを感じさせる知恵が息づいています。その代表例とも言えるのが、京都・大徳寺の塔頭にある茶室「孤篷庵(こほうあん)忘筌(ぼうせん)」です。






忘筌の最大の特徴は、西側の庭に面した「吹き放ちの障子」にあります。


この障子は上半分が固定され、下半分だけが開く(あるいは、下部の障子を上げる)構造になっており、座ったときにちょうど上の壁によって空や周囲の余計な景色が遮られ、下の開口部から庭の緑や手水鉢だけが切り取られて見えるよう設計されています。


あえて視界をコントロールし、見せる部分を限定することで、逆にその先にある自然の美しさが際立ち、空間全体に無限の奥行きと広がりを感じさせる——。この「遮ることで、むしろ広がりを生む」という手法は、現代の住宅デザイン、特に敷地が限られた都市型の住まいづくりにおいて、非常に大きなヒントになります。


現代の家づくりでは「大きな窓を開けて開放感を出す」というアプローチが一般的ですが、単に大きなガラス面を設けるだけでは、外からの視線が気になって結局一日中カーテンを閉め切る、ということになりがちです。


私たちがご提案したいのは、まさに忘筌のような「計算された視線のコントロール」です。



【提案1】

高さを抑えた地窓(じまど)を設け、座ったときにだけ美しい坪庭の足元や美しい植栽が目に入るようにする。


【提案2】

逆に、高めの位置にスリット窓や高窓(ハイサイドライト)を配置し、隣家の外壁を隠しながら青空や流れる雲だけを室内に取り込む。

 

【提案3】

あるいは、庇(ひさし)や軒を低く深く出すことで、室内の天井がそのまま外へと伸びていくような視覚的錯覚(水平線の強調)を生み出す。



このように、窓の位置、大きさ、そして外の庭(植栽や外構)との位置関係を綿密にデザインすれば、たとえ床面積がコンパクトな空間であっても、数字以上の圧倒的な開放感と心地よさを生み出すことができます。


「敷地が広くないから……」と諦める必要はまったくありません。小さめの空間だからこそ、内と外をどう繋ぎ、どう視線を操るかで、住まいの質は劇的に高まります。久保田建設では、それぞれの敷地環境に合わせた最適な「内と外のバランス」をご提案しています。ぜひ、皆様の理想の暮らしをお聞かせください。


好例として、木々の梢(こずえ)で額縁をつくった弊社デザインの事例写真をご紹介します。



【お知らせ】

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今回もお読みいただき、ありがとうございました。




(久保田正一)






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